こんにちは、りえです。
Yahoo!ニュースでこんな記事を見つけました。
なぜ「がん難民」は生まれるのか?
他の国にくらべて、比較的どの地域にいても標準的な治療を受けることができる日本は恵まれています。
ただ、それでも、”がん”といういわば「命の期限」を突きつけられるような現実を目の前にすると
惑います。
”がん”を受け入れられないがために、”治療”を受けないという選択枝を選んでしまうこともあるかもしれません。
あるいは受け入れられないことを、ときとして病院のせいにしてしまったりもするでしょう。
もちろん、”がん”を自分のものとして受け入れてもらい、一緒に治療を行うところまでもっていくのも医療者の力量だと思っていますが、ニュース記事にもあるように、
がん以外の患者さんもひとりでたくさん受け持っているドクターには果たしてそこまで可能かどうか・・・
それからどんな治療を行うにしても、「絶対治る」という保証もないということも惑う一因です。
ぜひ、病院を選ぶ上で『通いやすい』というのを点数高くつけてください。
そして、もしどうしても治療を受けたい病院が遠方であった場合、
残念ながらがんが進行してしまったらどの時点で地域の医療機関に治療の主軸を移すかをある程度決めておいてください。
当院のがんサポート外来では現時点では訪問医療は行っていませんが、
どうしても今の医療体制の不備による
医師 ⇔ 患者 コミュニケーションの不足
を補うことができれば、と考えています。
もちろん、”がん”と一口に言っても各臓器ごと、各ステージごと、またがんのタイプによっても治療は異なります。
私が専門に勉強してきたのは皮膚ですので、それ以外のがんの場合
御一緒に勉強させてもらわなければならないことも多いかと思いますが、
『がん難民』とならないための一助になりたいと考えています。
先日、手術することをためらわれていた患者さんから
術後、
「先生のおかげで手術する決心がつきました。症状が楽になって、なんであんなに悩んでいたのか分からないです。」
とおっしゃっていただきました。
”がん”も怖いけど”治療”も怖い。
でも、現代日本にせっかく生きているのですから、
来るべきその日まで、現代医療のいいところを上手に使って、できるだけ快適に過ごしましょう。
『がん難民』なんかにならないでくださいね。